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【出会い系】【テレコミ06】美奈子との始まり【告白体験談】

カテゴリー:出会い系での告白体験談
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梅雨は終ってしまったのだろうか、今年はじめての台風が関東から外れた。

その翌朝の陽差しはいきなりの真夏の強さだった。湿気を含んだ重たい空気が街中に満ちていた。額を汗が流れる。喉が乾く。自動販売機を見つけた私はかがみながら缶コーヒを取り出した。かがんだ体勢の私のすぐ脇をルーズソックス、振り返ると白いセーラー服の後ろ姿。熱い夏が始まろうとしていた。

あの時のどしゃ降りの夜の方が今の私には似合っていたのかもしれない。



雨の中、私は高速道路の入口へとクルマを走らせていた。高速の事故渋滞、クルマはなかなか動かなかった。私はその渋滞に甘んじていた。このまま渋滞がずっと続けばいい。少しでも時間に遅れればいい。彼女に逢える楽しみと同時に、私の心の中に一つの重過ぎる義務を感じていた。その日は出会ってから三日目の火曜だった。私は彼女に事実を、偽りの仮面の下の私の素顔を見せるつもりだった。そして二人の始まったばかりの関係を静かに終ろうと思っていた。嫌な思いをすることになる、それは彼女も同じだった。



『こんな義務感を持たせたのはなんだろうか?』

私は自問していた。いままでやってきた通り気付かぬフリをしていれば良かったのだ。こんな義務を背負う必要もないのだ。彼女の寂しさを紛らわすマネをしながら一晩だけ優しく………そう、熱くほてった彼女の身体をかき回し彼女の肉の欲望を満たしてやれば良い、そのついでに私の劣情も吐き出すのだ。その方がどんなに楽だったか。だが彼女に対しては何故かそれが出来なかった。私は自分の気持ちの中に、もう随分昔に無くしたと思い込んでいた何かを感じていた。



私はタバコを胸のポケットから取り出し運転席の窓を少しだけ開けた。屋根から流れ落ちる雨の雫が右腕のワイシャツを濡らしたがそれも気にならなかった。不快な湿り気を厭う資格さえ今の自分にはないような気がしていた。



左手で開けた灰皿、そこには自分のタバコと違う吸い殻があった。彼女のだ。

それは一昨日、日曜の夜だった。それが二人の初めての出逢いだった。



日曜日の夕刻、二人は初めて顔を合わせた。前夜の電話同様、お互いに話題が尽きる事はなかった。渋滞の中、思うようにクルマを走らせる事も出来ない名ばかりのドライブ、そんなクルマの中でも初めて逢ったとは思えない笑顔を二人は交わしていた。気付くと日付が改まっていた。






別れ際、突然伏せ目がちになった彼女は、消え入りそうな声で言った。

「また、逢ってください………。もう独りは…いや…」

そう言ったあと上目使いに私を見上げた彼女の瞳は確かに潤んでいた。

そのまま抱きしめることは、容易かったはずだ。いつもの私だったら戸惑うことなくシートを倒し彼女と唇を重ねそのまま何処かのLHTL、そこで躊躇なく身体を重ねていただろう。彼女もまた決してそれを拒否はしないはずだった。そして機械的に私は行為を終えていただろう。初めて逢った女と僅か数時間のうちに身体を交えてしまう、ということを自分でも驚くようなスムーズさをもって。けれど私の身体は動かなかった。何故だろう。



「俺も、逢いたいから」私はそう答えただけだった。



彼女が涙を拭った。そして潤んだ瞳のままヒマワリのような笑顔を見せた。

「またドライブ行こう。今日はまともに走れなかったから、横浜でも行こうか?」

「うれしー行ったことないから…。ホントうれしい」

突然輝いた彼女の笑顔の方が私は嬉しかった。



帰りのクルマの中で私は悪くない後味を感じていた。いつもなら自己嫌悪を紛らわす為にステレオのボリュームを上げオービスを気にしながら帰るのが、その時だけは温かな気分でクルマを走らせることができた。とても良い子に出逢えた、その思いがこれから先の事を考える思考能力を麻痺させていたのかもしれない。



彼女は東北の出身だった。東京に出てからの3年間を看護学校で過ごしてきた。今年で4年目。ようやく看護婦の仕事をはじめた途端、すべての心の支えだった彼氏との破局が訪れた。



時間のすれ違いが原因、彼女は言った。不規則な生活を強いられるナースとしての彼女を、彼氏が理解しきれなかった。頭では分かっていてもそれが現実になると許せないのは私にも理解できた。すれ違いがそこから始まった、彼女は繰り返しその事を強調した、それは仕事が二人に別離をもたらした、と思い込みたという証でもあった。



本当はお互いの気持ちを確かめたかっただけなの

彼女は言った。

彼女は彼氏に自ら別れを告げた。

『このままだったら、駄目かもしれない、まわりが私達より早く話しを進めてしまった…」

彼女は間違いなく彼氏が引き止めてくれると思っていた。



彼氏が去った一人の部屋で彼女は一晩中泣き続けたと言った。そして彼氏をまだ求めている自分を認めながらも、彼に対する愛が意味のないものであったと悟った。

『与え続けるだけが本当の愛、私は彼への愛をそういう気持ちでいたつもりなのに、部屋から出ていった彼のことを、私から去っていった彼のことを許せなかった、ホントウはそれでも愛し続けられるはずなのに、それだけではいられなくなっちゃった、彼にも愛を求めてしまう、でもそれは私の思っている真実の愛では無い、私の愛はもう愛じゃないの」彼女の言わんとしていることはすぐに解った。それは私の恋愛観と同じだった。



彼女から友達がいなくなった。彼の友達はまた彼女の友達でもあった。田舎から出て積み上げてきた3年間の時間が脆くも彼女から崩れ去った。『アイツにふられた」彼氏の言葉に他意はなかったにせよ、友達は彼女を『非道い女』というレッテルを貼った。

そして休むことなく続く日々に流されながら、彼女は東京で一人きりになった。”寮と病院の行き来を繰り返す日々が永遠に続くような気がした”彼女は言った。やがて体調の悪化、入院、点滴の管、深夜の病室の天上、焦燥感、孤独、彼女の心は病みはじめた。



そして彼女は私と出会った。私の優しげな言葉に彼女は引っかかった。いや、それを知りつつも一時だけでも孤独を忘れたかっただけなのか。白い壁に囲まれて、知らずのうちに流れ落ちる涙をぬぐうよりは、たとえどんな男でも一時だけでも気が紛れればそれで良かったのかもしれない。



月曜の深夜も助手席には彼女が乗っていた。東北から首都高、そして湾岸から横浜へ。会うのは二度めだが初めてのドライブだった。ネオンで明るい夜の都心部が彼女を喜ばせた。鶴見翼橋、ベイブリッジ。はしゃぐ彼女。私には見慣れすぎた風景、こんなことで事で歓ばないでくれ、私は心の中でそう呟いていた。



山下公園を通り過ぎ、港の見える丘公園。私にはお決まりのデートコース。

彼女には初めての街だった。いったい私は何人の女の子達とこの公園を歩いたのだろう。来るたびに少しづつ街並みが変わっていく。変わらないのは私の心の貧しさ、そんなことを思いながら、私は公園の脇の駐車場にクルマを止めた。



「やっぱり私より背が高いね」二人で並んで歩くのも初めての事だった。思ったより彼女も背が高かった。彼女が私の脇に寄り添ってくる。その距離が私には少し近すぎた。寄り添い歩くのは嫌いではないが、腕を組んで歩くような関係にはならない方がいい、そういう関係になってはいけないけない気がその頃からしていたのかも知れない。ギリギリの距離を保ちながら、私達は夜の公園を歩いた。夜だというのに公園への道は人通りが多かった。

「カップルで一杯だね」彼女の言うとおりベンチには身体を寄せ合う男女ばかりだった。しばらく私たちは公園の中を歩いていた。立ち止まらない、もちろんベンチにもすわらない。なにか目的があるような速さで歩く私。そんな私に彼女は時折おくれながらも歩調を合わせてきた。ただ一周、公園をまわって駐車場へ。彼女は少しも楽しくなかったかも知れない。でも私は意識的に早くクルマに戻りたかった。そういういい雰囲気を私は避けていた。



「食事しよう」

二人は近くのファミリーレストランに入った。造りがずいぶん前に来た時より洒落た造りになっていた。

「なんか、緊張するよね」席につくと彼女はそう言った。

「そだね」こういうケースに馴れているはずの私も彼女を目の前にすると別の意味での緊張があった。無意識に右手が眼鏡を外そうとしていた、眼鏡だったら彼女の目を見ないですむ、というより見ているフリができる。だがその日はコンタクトレンズ、彼女の覗き込むような瞳の相手をするのに、私の目は虚ろに見えたに違いなかった。



明るい所で彼女の顔をまともに見つめるのも初めてだった。本人も言っていたがホントウに猫のような顔をしていた。大きな瞳と小さな鼻。ただ私が今まで付き合ってきた女の子のタイプとはまったく違っていた。正直いって好みではなかった。そこが自分でも解らないところだった。それでも彼女に惹かれている自分は確かだった。電話で話ししているだけで私は彼女に惹かれたのだ。そんなことは未だかってなかった事だ。

考えればそれが当然の姿なのかもしれない。私は彼女の心に惹かれたのだ。

それが本来恋愛にあるべき姿なのだ。容姿から人を好きになる事が当り前だと思っていた自分の愚かさに私は改めて気付いた。たとえそうであっても最後に残るのはその人の持つハートしかないのだ。

帰りの高速、クルマの中で彼女は自分の事を話してくれた。ほとんど私は相づちを打っているだけだった。

それは彼女の幼い頃からの話しだった。水商売をしていた自分の母親が旧家出身の父親と結婚するまでの苦労、旧家の主の役をしっかり勤めていた父親の事、その父親の発病、亡くなる直前の話し、そして死後に受け取った父親からの手紙、葬儀の時の兄の毅然とした態度。彼女は恥かし気もなく父と兄を尊敬していると言った。お母さんは馬鹿だから私はお母さん似、そう言いながらも母親への深い愛情を彼女の言葉に感じた。



「ごめんなさい、私ばかり話して。でも彼氏にもこんなこと話せなかった」

最後に彼女はそう言った。彼女が自分の事を話してくれるのを嬉しいと思いつつ、こんな俺なんかにそこまで話すんだ、という疑問、そして彼女のように自分の生い立ちを話せない私の仮面の下の素顔が醜くゆがむのを感じた。



クルマは彼女の寮に向かっていた。高速を降り3度目の道、もう道を尋ねる必要もなかった。寮の階段の目の前にクルマを止めると私はサイドブレーキを引いた。沈黙………。



夜の空に暗い雲が早く流れているのが見えた。

「台風が来るかもって、テレビで言ってた」

「そか」

「なんか元気ないんじゃない?」

彼女が心配そうにいった。

「ごめんなさい、あした仕事なのに」

「いや、いいんだ」

すでに私は心の中に芽生えた複雑な心境に戸惑っていた。またそれに彼女が気づいてくれないもどかしさを感じていた。当然のことなのだが。

「今度はいつ逢えるの?」

彼女が寂しそうに言った。

「いつなら逢えるの?」

彼女が休みが不定期だと聞いていた私はそう尋ね返した。

「今度は………」彼女は鞄からシステム手帳を取り出した。私は車内灯をつけた。

「明日がお休みなんだけど、次ぎは………来週の金曜日。しばらくは駄目だね………」



「いいよ明日でも」

私は彼女の消え入る語尾にかぶせるように言った。彼女の哀しそうな顔は見たくなかった。

「ホントにいいの?仕事忙しいんでしょう」

「なんとかなるでしょう」

私は笑った。

「じゃあ明日、電話する」



帰りのクルマの中で私はその約束を早くも後悔していた。このままフェードアウトで終わってしまった方が良かったのではないか、一週間もたてば彼女の方も何か他のことに気が向かうかもしれない、その方が私も面倒なことをしないですむと思ったのだ。彼女のことを私の都合で利用してはいけない、便利な女にしてはいけない、私はすでにそのことを心の中で決めていたようだった。



そしてその翌日、昨晩の雨はまだ強く降り続けていた。思ったより渋滞は早く終わってしまい高速はそれなりに流れていた。私は彼女に電話を入れた。

フロントガラスのワイパーが激しく雨をかき分けた。

「もしもし、今高速、あと30分くらいかな」

電波状態の悪い中、力なく無く話す私の声を聞き取れず、彼女は何度も私に聞き返した。

「運転気を付けてね、凄く雨が降ってるでしょう?ねぇ元気ない、もしかして疲れてる?ごめんね、疲れてるんでしょ」

「疲れてなくはないけど、着いたら電話するから」



看護婦寮にようやく着いても雨は激しく降り続いていた。雨足は弱まりそうもなかった。



「着いたよ」

「早かった、嬉しい」

普通なら疲れも吹き飛んでしまうような優しい言葉だったが、その時の私にとっては「重い」以外のなにものでもなかった。私は終りを告げにきたのだ。

「もし良かったら………」

「うん?」

「雨も強いし、もし良かったら、、、疲れてるんだったら、、、」

「なに?」

「部屋にあがってくれたら、、、その方が嬉しんだけど」



女子寮に興味がなかったわけではないが、この雨の中にドライブをするのも憚られた。私は彼女が迎えに来てくれるのをクルマから降りずに待っていた。

私は傘をクルマに積んでなかったのだ。



そして彼女の部屋に私はいた。どしゃ降りの雨に女物の傘一本はあまりに小さすぎた。私も彼女もかなりびしょ濡れだった。しかしどうみても彼女の方が濡れている。上半身の薄での白いシャツが素肌に張り付き、白いブラジャーが左胸の膨らみの部分まで透けて見えていた。



「着替えたら?」彼女が私にいった。

「着替えって、なにも無いじゃん」

笑って私がそう言うと彼女は白いバスローブを出した。それは彼女のものだった。私がシャツを脱いで上半身はだかでまた座ろうとすると「ジーンズも」でも私には初めての女の部屋でジーンズを脱げるほどの度胸はなかった。



「乾燥機に入れればすぐに乾くのに」

私の脱いだシャツとジーンズを持つと彼女は立ち上がった。

「私も着替えるてくる」扉の向こうで乾燥機の回る音がした。私はバスローブを羽織った。やはりというか、ジーンズの上にバスローブというのは相当に違和感があった。その姿を部屋の鏡に映すと、やはり恥ずかしい。私は上半身裸のまま彼女の戻るのを待っていた。

『こういうつもりで来たわけじゃなかったんだけどなぁ、いい雰囲気になっちゃったじゃないの。もう逢わない、という話をするつもりだったのに」



部屋は看護婦らしく清潔だった。女の子の好きそうな小物と幾つかの観葉植物、そして亡くなった父親の写真がテレビの上に置いてあった。



どうやって「今日で終わり」にしようか、どんな感じでそういう話の流れにするか、私は座布団に座って考えていた、が妙に落ち着けなかった。むろん初めての他人の部屋ということもあるが、それだけではなかった。壁に四方を囲む壁がやたらと白すぎるのだ。それも冷たく白い、まるで病室みたいだ。



私は彼女の言葉を思い出した。”部屋にいると独りぼっちだって、凄く感じるの。”



「部屋着でごめんね」部屋に戻った彼女はTシャツにタンパン姿だった。

彼女の身体のラインはナカナカのものだった。



「バスローブ着ないと。風邪ひくよ」

「ああ、これものすごく恥ずかしいんだけれど」

私は照れながらも彼女の前でバスローブを羽織った。

「すごく変でしょ」

彼女は声を出して笑った。

私も照れ隠しに笑った。



彼女がいれてくれたコーヒーを飲みながら二人の会話は弾んだ。小さすぎるテレビや白い壁、親父さんの写真の話、話題は尽きること無く。この楽しい時間を今日で終わりにしようとしている自分に疑問を持つほどに…。それでもまだ脳裏にはしっかりと楔が打ち込まれていた。しかし時間を経るにしたがってその楔が徐々に甘くなってきそうだった。



外はどしゃ降りの雨、一つの部屋で男と女がこの状態でしばらくいればどういう状況になるのか彼女にも解っていたはずだ。据膳を食わないで帰れる自信、この子に対しては無くはなかったが、それでも危険は冒さない方がよかった。



会話が途切れがちなのに私は気づいた。なにかが不自然になっていた。今まで続いていた話題に彼女が乗らなくなってきたのだ。



『これだ、このチャンスを逃す手はない」



「どした、眠いか?じゃあそろそろ、、、あした早いし」

私はちと乱暴にそう言うと彼女の答えを待たずに立ち上がった。ちょっとした気まずい雰囲気を更に壊してもう二度と逢わなければいい、真実なんて告げずに終わりにしちゃえ、まさに彼女から逃亡しようとしていた。



彼女はなにも答えなかった。立ち上がった私の顔も見もしないでうつむいていた。

「どした?なんか変だよ!!」

ここぞとばかりに私が強く言うと彼女は顔をあげた。笑顔に涙が滲んでいた。



「なんか楽しすぎて、嬉しくて、嬉しくて、なんか…なんか………」

彼女の両目から再び大粒の涙が溢れ落ちた。私は思わず彼女の両肩に手を乗せた。

彼女の腕が私の背中を抱きしめた。

「ありがとう、ここまで来てくれてありがとう、私に会いに来てくれてありがとう。ありがとうありがとう」

私の胸に顔を埋め、こもった涙声で彼女は言い続けた。



私の目にもうっすらと涙が浮かんでいたかもしれない。

『なんでこんな俺なんかに」

強く抱きしめたい、そんな衝動に何度も動かされそうになったが、なんとかこらえる事が出来たた。彼女の泣き声がやむまで私は彼女の肩に手を乗せていた。



「しばらくこうしていていい?」

かすれた声で彼女が言った。

「でも、もう帰らないと、それに、、、」

私は言葉がつまった。彼女の濡れた瞳が私の顔を見詰めた。

「それに、、、ほんとはね、俺はね、嘘つきなんだ。嘘つき、ちゃんと彼女もいるし、年齢も29だし」

「それだけ?」

思いのほか軽く彼女が言った。

「それだけ?」

「そ、そう。他はない」

あまりの彼女の反応の軽さに私は戸惑った。あれだけ自責の念に耐えなかった嘘を彼女は咎めもせずに流したのだ。

「彼女さんが居ても今はこうしてて、私と一緒に居るときはこうしてて」

彼女は再び私の胸に顔を埋めた。



私はどうしたらいいのか解らなくなった。それでも彼女の言っていることを自分の都合のいいように考えることはできなかった。

「立ってるの疲れた」彼女が言った。私も疲れてきていたのでまた元の通りに座った。彼女は私の背中に腕を回したまま、しなだれついたままだった。



Tシャツにタンパン、露出の多い服装の彼女に抱きつかれていても不思議なことに劣情は沸いてこなかった。ボリュームのある乳房を腹のあたりに押し付けられていてもだ。彼女が嘘を簡単に認めてくれたこと、そのせいで尚更のこと『触れ得ざるもの』という認識が強くなっていたのかもしれない。



「なんで?」彼女がいった。

「やっぱ彼女なしの方が逢ってもらえるかなって」

「違う!なんでギュッとしてくれないの、私のこと嫌いなの?」

「嫌いじゃないけど、だって」

「彼女さんがいるから?」



『彼女がいるから他の女を抱かない?』

心の中で私は呟くと思わず笑ってしまった。今までいったい何人の他人を抱いてきたか、、、。と思った途端、優しく抱いてやること位に抵抗を感じなくなってしまった。抱きしめてやる位いいいだろう。別に男と女の関係にならなければいい。もう劣情が込み上げてくる心配を私は感じてなかった。



私はカーペットに横になり彼女の頭を左腕に乗せ肩を優しく抱いてやった。

「もっと強くぅ」

私はふざけて思い切り抱きしめた。

「くく苦しいぃぃぃ、、、ふぅ〜〜〜。

」力を抜くと彼女が仕返しに抱き返してきた。そんなことをしながら私達は雨の音を聞きながらしばらく抱きあっていた。



「でも勇二さんって変?」

「なにが?」

「変だよ」

「え?」

「普通さぁ、男の人ってこんな風になったらさぁ胸とか触ったりしない?」

「ああ、そうか」

「私知ってるんだ、男の人って女なら誰でもいいって」



私は今までの彼女の過去を見たような気がした。それとも言葉の意味を深く読みすぎたのだろうか?



「そんなことない、誰でもいいなんて」

心の中で『また嘘を…」と思ったがあながち嘘でもないと思い直した。

『ほんとうのSEX、お互いの身体が一つになって溶ろけ合うような錯覚って、やっぱ好きな女とじゃないと、、、。ん、いや待てSEXするだけなら出来る、でもテレ下とは出来ん」



「おばさんとは出来ない」

「ふふ、それもそぉか。私はおばさんか」



頭の中で切り替えしを必死に探したが上手い言葉が出てこなかった。



「スキンないし、まぁそういう問題じゃなく」

「彼女さんがいるから?」



『俺がそんなこと気にするか………」

私はまた心の中で私は呟いた。それならSEXくらいしてやっても………とは思わなかったが。



「そんなんじゃなく………」

「うそうそ、解ってるから、勇二さんってそういう人なんだよね」

『おいおい全然解ってないよ」

「でもこうしたら?」



彼女は私のバスローブの胸元を開き胸にキスをしはじめた。初めは唇をとがらせたた軽いタッチのキスだったが、それに舌先の繊細な動きが加わり、やがてねっとりした舌全体のなめやかな感覚が乳首の周辺を這いまわった。乳輪に触れたころには私の下半身が敏感に反応はじめてしまった。彼女の身体から逃れようと力無く抵抗する私のなんと格好悪いこと。



やがて彼女の左手がジーンズの上から股間に触れはじめた。上から下へ、いきりたった劣情の固まりを包み込むように撫で回わす彼女、その唇は休むことなく私の乳首を吸いつづけていた。



「駄目だよ」

ジーンズのベルトを外そうとする彼女に私は少しだけ強く言った。

「なんで、気持ち良くない?」

「そういう問題じゃなく、駄目なんだよ」

「でもこんなに硬くなってる」

「そりゃそうだけど、、、したくなるでしょ」

「私はいいよ」

そういいながら彼女はチャックを下げジーンズの中に指をすべりこませた。

「なんか濡れてるよ」

パンツの上から彼女が珍棒を握った。弱すぎず強すぎず、根元から亀頭の先までを彼女の手が優しく撫で回した。

「うふ、硬い…」



「駄目だよ、どうせゴムもないんだから。ゴムがなければHしないんだから、俺は」

私は開き直って言った。

「持ってないの?」

言われてみれば財布の中に入っていたはずだった。でもヤリタイとは思わなかった。まだ頭の中の楔は抜けていなかったようだった。

「そんなの持ってないよ」

「持ってればいいのに。前はあったんだけどなぁ。彼と別れた時に全部捨てちゃった」

「もったいない」

私はふざけた調子で答えた。



私が力なく抵抗を続けていても相変らず彼女は私の股間をまさぐっていた。

すでにパンツの中にまで手が入り込み、肉棒に直接手が触れていた。

「硬いよね」

「そか」私は情けなく笑った。

「イキたいでしょう?」

「そりゃイキたいけど、どうせゴムないし」



「イカせてあげよーか」

彼女の身体が下にずれ落ちていった。

「駄目だよ、駄目」

ジーンズのベルトを器用にはずしパンツを下げようとする彼女に私は本気で抗った。私の抱いていた彼女に対するイメージをこれ以上壊されたくなかったのかも知れない。口で奉仕してくれる彼女の姿を私は見たくなかった。



「なんで、駄目なの?」

彼女は身体を起こして言った。

「気持ち良くしてあげたいだけなのに」

彼女は私に背中を向けた。怒らせてしまったと同時に私は彼女に恥じをかかせてしまったようだ。私は起き上がり彼女の背中を抱いた。

「こうしているだけでも気持ちいいから」

私はそういいながら彼女の首筋に軽くキスした。

彼女の身体が仰け反った。未だかつて体験したことのないくらいに敏感な身体の反応だった。私はもう一度彼女の耳元に軽く唇で触れた。

「あぁぁ〜。私それだけで駄目なの…」

彼女が身体を激しくくねらした。



『オモシロイ」



単純に私は思った。ここまで素直に感じてくれる身体は初めてだった。図に乗った私は彼女を抱き寄せ首筋からうなじに舌を這わせた。

「はぁぁぁ〜あぁ〜」

私は彼女の身体に自ら火をつけてしまった。



どれくらい愛撫していただろう。最後まで達した彼女は汗ばんだ身体を力なく床に横たえていた。私はまだジーンズをはいたままだった。私はタバコを取り出し火をつけた。コーヒーカップのふちに乾燥したコーヒーがしみ付いていた。



「なんか、、、ごめんなさい」

彼女がようやく口を開いた。

「恥ずかしい」

「そんなことないよ素直なだけじゃん」

「でも私だけ………」

「あぁ、そんなこと気にしないでいいから。どーせゴムもないんだし」

ゴムしなくても平気だよ」

「看護婦さんがなに言ってるの?安全日なんてあると思ってちゃ駄目だよ」

「じゃなくて、私できるから」

「うん?」

「私できるよ」

そういって彼女は私の身体の上に跨ってきた。

「駄目だよ、どうせ口じゃイケないから」

「大丈夫、自信あるから」

私は一抹の寂しさを感じた。それと同時に彼女に身を委ねてしまえ、という投げやりな感情が私の楔を完全に抜き取った。



彼女の舌先が肉棒に触れた、そしてゆっくりと彼女の口の中に肉棒が飲まれていった。生温かな感触が亀頭にまとわりつく。彼女の口の中を出入りする肉棒がいやらしく濡れていた。長い時間ひたすら彼女は口での奉仕を続けてくれた。それでも肉棒は硬さを衰えぬままいきり立ったままだった。やがて彼女は肉棒を含むのをやめた。



「駄目だぁ」

彼女が諦めたようにいった。

「自信なくした、ねぇどうしたらイケるの?教えて」

「解らない」

彼女にテクニックがなかったわけではない、ただ舌が滑らかすぎるだけだ。

「なんか悲しいな。私だけ気持ち良くしてもらって…」

「気にしないでいいよ。フェラチオじゃ駄目なんだ」

「じゃ入れればイケるの?」

「そりゃそうだ。入れてもイケなかったら困る」

私は笑いながら言った。

もう終りにするかしないかなんて、どうでも良かった。

「じゃあ入れる」

そう言うと彼女は起き上がって私の身体に跨り、肉棒に手を添え身体の中に器用に導いた。



「はあぁぁぁ〜」



腰を落としながら彼女は妙な喘ぎ声をあげた。ズブズブと彼女の身体の中に私の肉棒がめり込んでいった。

「入ってる、入ってる」

彼女が腰を前後に振りはじめた。

「あぁぁぁ〜、あぁ気持ちヨ、いぃぃぃ」

先ほどの指での愛撫とはまた違った反応に私は少し驚いた。やはり肉棒と指では違うのだと改めて認識した。



彼女の愛液が肉棒から睾丸につたっていた。彼女は自分のクリトリスを私の恥骨にあてるように激しく強く、腰を振りつづけた。正直フェラチオよりもイケそうな気配はなかった。前後の動きで気持ちの良い男はいるのだろうか?

それを彼女も知っていた。



「これじゃイケないんだよね。男の人は気持ち良くないんだよね」

そう言って彼女はしゃがむような姿勢になって腰を上下に動かしはじめた。

「あぁぁ、、、当たってるぅ、当たってるの解るぅ?」

「解るよ」

私は彼女の淫乱さに正直驚いていた。形の良い乳房がリズムにあわせるかのように揺れていた。身体をそらせて一心に腰を振る女の魔性の姿に、私は女の業を見たような気がした。それは私の背負った業よりも深く思えた。



「駄目ぇ?駄目ぇ?気持ち良くならない?」

彼女が私に訴えかけるような艶めかしい目で言った。眉間にしわを寄せ、身体の歓びを我慢するかのようなその妖しい表情だけでも私はイケるような気がした。

「ああ、気持ちいいよ。でも中に出せないから」

「いいの、いいの、私の中にいっぱい出して。ねぇ早く出して」

「駄目駄目。そんなの駄目」

彼女が腰の動きを止めた。

「早く出してくれないとぉ、私だめになっちゃうの。

」息を切らしながら彼女が言った。

「なんで?」

「うんとねぇ、あーん恥ずかしいぃ」

「何よ?」

私達は一つに繋がったまま話していた。

「笑わない?」

「笑わないよ」

「あのねぇ、、、おしっこしたくなっちゃうの、、、。だって膣のコッチ側って膀胱なんだよ」

急に看護婦さんになった彼女は自分の陰毛のあたりを指差した。



「へー言われてみればそうだ」

私は起き上がり彼女を寝かせた。そして彼女の太股を大きく広げて股間と股間を合わせた。彼女が手を伸ばし肉棒を掴んだ、膣に導こうとしているのだ。

「なに、この手は?」

「え?は?」

彼女の条件反射のようだった。恥ずかしそうに照れている彼女の眉間にまたしわがよった。

「あああぁぁぁ〜〜〜。ねぇ、はやくイッテね、もう私だめだから、はぁぁ〜〜〜」



はやくイッテと言う割には充分に彼女は膣の中で感じていた。肉棒を左右にかき回すと声が変わる。乳房を鷲掴みにするとまた違った声を上げる、乳首をつまむとまた違った声をあげる、、、『オモシロすぎる』私は思った。



「ねぇねぇ、私はもういいからハヤクぅぅぅ」

そうだ、ゴムなしの生だったんだ、カウパー氏腺液が漏れてるぞぉ、そう思った私は自分の快感の為だけに彼女の膣の中を掻き回した。そして彼女の喘ぎ声が大きく伸び続けた瞬間に彼女の下腹部の上に劣情だけじゃないはずの白濁とした精液をまき散らした。



「気持ち良かった?」

まだ少し息の荒い声で彼女が言った。

「ああ、すごく気持ち良かったよ」

「うふ、嬉しい。私も気持ち良かった。また気持ち良くしてね」

彼女は甘えた声を出した。

「ゴムがあればね、用意しといてね」

「えー私が買うの?」

「ゴムがなければ、、、」

「したくせに」彼女が笑いながら言った。

「不覚………」



窓の外で鳥の鳴き声がしていた。もう夜といえる時間ではなかった。

「こんな時間か」

「ごめんね、ごめんね、私は休みなのにごめんね。早く帰って、彼女さん心配してる」

しきりに謝る彼女に逆に追い立てられるように私は女子寮を出た。



雨は上がっていた。青みを帯びてきている空に雲は見当たらなかった。身体にはだるさを感じていても眠くはなかった、頭は不思議と冴えていた。

『俺は何をしにいったのだろうか、した行為はいつもと同じ、、、。でも、、、でも何かいつもと違う」



高速道路を走らせていると携帯に着信があった。



「雨あがっててよかったね。気を付けて帰ってね」

「ああ、ありがと」

「それとぉ、、、。また、、、逢えるよね」

「ああ」



視線をそらすと川をはさんで街が見渡せた。空は夏の空だった。今年の夏は突然に訪れたようだった。


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2014年2月23日 | 告白体験談カテゴリー:出会い系での告白体験談

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